細胞(生物の体を構成する最小単位) 組織(同じような形と働きを持つ細胞の集まり)
組織系(いくつかの組織が集まって、まとまりのある働きをする。動物には組織系はない。器官系はある)
細胞<組織<(組織系・植物のみ)<器官<(器官系・動物のみ) <個体(糸偏の右が「田目口」の順に)
多細胞生物〔多数の細胞からできている生物・ミドリムシ・ヒト・イソギンチャク・プラナリア・クラゲ・ケイソウ・など〕
単細胞生物〔1個の細胞からできている生物・・ミカヅキモ・ゾウリムシ・アメーバなど〕
植物の細胞〔細胞壁・細胞膜・(細胞質)・液胞・葉緑体・核・染色体・ミトコンドリア〕
動物の細胞〔 細胞膜・(細胞質)・ 核・染色体・ミトコンドリア〕
・リボソーム(タンパク質の工場) ・ミトコンドリア(呼吸によってエネルギーをつくる) ・ゴルジ体(タンパク質運搬)
☞細胞質: 細胞は、核と細胞質とそれらを囲む細胞膜から成る。細胞膜と細胞膜に包まれた内部の物質のうちから、核を除いた部分を細胞質という。
植物には、細胞壁がある。おにぎりに例えると、「おにぎりから、梅干しを除いたものが細胞質」
核と細胞質を合わせて、原形質という。(参考)液胞・細胞壁は、原形質に対して後形質といい、細胞質に含めないという説有り。
☞核:核膜・核液・染色体(主成分はDNAとタンパク質。・核小体(仁)
☞ヒトの細胞:約60兆個
☞メダカの尾びれの毛細血管を流れる血液の様子を観察するとき、スライドガラスの上でメダカを生きたまま動かないようにしておくには、水を十分に含ませたガーゼでメダカを包む。
☞タマネギの根の細胞分裂を観察するには、どの部分を観察するとよいか:根の先端に近い部分(成長点)
☞タマネギの根の細胞分裂を観察すると、細胞はどのようになっているか:根の先端に近い方から、次第に大きい細胞になっている。
先端部分の細胞には核のほかに染色体が絡み合うものも見られる
☞タマネギの根が成長するということは。細胞がどうなることか: ①細胞が分裂して数が増えること ②増えた細胞が大きくなる
☞根の先端に近い部分(成長点)で細胞分裂が盛んで、核だけでなく染色体が絡んだ細胞も見られる・先端から離れるにしたがって細胞が大きくなる。
先端から細胞の大きさは、小中大の順
☞細胞の観察:
①発芽した種子を45%の酢酸またはカルノア液に5~10分間固定[細胞分裂が止まる]
②薄い塩酸(5%)で、細胞壁どうしを接着しているペクチンなどを溶かす[ひとつひとつの細胞が分離(解離)しやすくなる]
③60℃くらいで1分ほど温める。
④水洗いし、カバーガラスをかけ、その上にろ紙を置いて親指でずれないように押しつぶす。[細胞がばらばらになり1つ1つの細胞が観察しやすくなる]
⑤酢酸カーミン溶液[赤色に]・酢酸オルセイン溶液[赤紫色に]・酢酸ダーリア溶液[青紫色に]で5分間ほど核や染色体を染める)
これらの染色液は手や服に着くと取れにくいので注意。
☞染色液:〔核〕酢酸カーミン溶液[赤]や酢酸オルセイン溶液[赤紫]・酢酸ダーリア溶液[青紫]・メチレンブルー[青]などの塩基性色素で染まる。
〔細胞壁〕サフラニン[赤] 〔ミトコンドリア〕ヤヌスグリーン[青緑]・TTC溶液[赤] 〔液胞〕ニュートラルレッド[赤]
○原核細胞と真核細胞の比較:
|
原核細胞 |
真核細胞 |
核を含む核膜 |
ない(核と細胞質との区別不可) |
ある(核と細胞質との区別明瞭) |
細胞小器官 (ミトコンドリア・ゴルジ体など) |
ない |
ある |
細胞膜 |
ある |
ある |
細胞壁 |
ある(主成分はセルロースではない) |
動物(ない)植物(ある) |
生物の例 |
細菌類・ラン藻類 |
細菌類・ラン藻類以外 |
肉食動物(目は前向きについていて、視野は狭いが立体的に見える範囲が広い・犬歯・臼歯)
草食動物(目は横向きについていて、視野は広い・門歯・臼歯・消化管が長い)
刺激と反応:正の走流性(メダカなど魚類は側線に水流が刺激を与えたり、視覚による。
例えば、水槽の周りにしま模様をつけた円筒を置いて、円筒の模様だけを一定方向に回転させると模様の向きにあわせて泳ぐ。)
ほかに走光性・走化性・屈光性・屈地性・屈水性・傾熱性・傾光性など
感覚器官(外界からの刺激を受け取る・目[ひとみ・水晶体=レンズ・網膜(もうまく)・視神経・大脳]・
鼻・舌・耳[外耳道・鼓膜(こまく)・耳小骨(じしょうこつ/鼓膜に近い方からツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨)・半規管(音と傾きと回転を感じる)・うずまき管・聴神経・大脳]・皮膚)
感覚神経(感覚器官から脳やせきずい[脊髄]に信号を伝える器官)マリオットの実験(盲点を見つける)
運動神経(脳やせきずいからの信号を筋肉に伝える神経)
神経系(脳・せき髄・全身の神経)
中枢神経:①脳[大脳・小脳・脳幹(大脳に近いほうから、中脳・橋・延髄・間脳) ②脊髄[せきずい]
末梢(まっしょう)神経 ①体性神経系:(感覚神経と運動神経) ②自律神経系:(交感神経と副交感神経)
☞脳神経は12対、脊髄神経は31対ある。
骨(大人206個)・筋肉(随意筋・不随意筋・横紋筋・平滑筋)・関節・けん(腱)
反射(刺激を受けてすぐ無意識に起こる反応で、危険から体を守ったり、体の働きを調節したりする。
・反射中枢:①延髄(しつがい腱反射・屈筋反射[やけどを避けるなど])
②脳幹[脊髄の上部にある](だ液分泌・瞳孔反射・まばたき・咳・くしゃみ・唾液など)
脳幹は、反射のほかに、呼吸・心臓・消化・平衡感覚などを司る
・反射弓(はんしゃきゅう):反射における興奮伝達経路。感覚器官・感覚神経・脊髄(または脳幹)・運動神経・筋肉
②熱いものに触れて思わず手を引っ込めたとき、熱いと感じるのは脳にも刺激の信号が伝わっているから。
・条件反射:訓練や経験によって、後天的に得られる反射行動
食物
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働き |
おもな食物 |
有機物 |
炭水化物 |
エネルギーのもと |
米・イモなど |
タンパク質 |
体をつくる |
肉・豆腐など(分解されるとアンモニアができる) |
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脂肪 |
エネルギーのもと |
油・バターなど |
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無機物 |
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調子を整える |
牛乳のCa, レバーのFeなど |
ヨウ素デンプン反応(デンプンの検出・ヨウ素液を加えると青紫色)ヨウ素液(ヨウ素ヨウ化カリウム水溶液)
デンプン>セロハン膜>ブドウ糖(糖)
ベネジクト反応(糖[麦芽糖・ブドウ糖]の検出・薄青色のベネジクト液を加え、加熱すると麦芽糖が少ないと濁った黄色。
多いと濁った赤褐色、放置すると赤褐色の沈殿・突沸[とっぷつ]を防ぐ沸騰石)
対照実験(条件を同じにするため。水だけではデンプンを糖に変化しないことを示すため。)
消化(食物の成分を分解し、吸収しやすい養分に変えること・消化管とだ液腺・肝臓・膵臓・胆のうなど)
消化管(口・食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肛門)
胆汁(肝臓でつくられ胆のうに運ばれる・消化酵素含まず)
ひだや柔毛(じゅうもう・小腸の表面積が広くなり消化の効率がよい)
①ブドウ糖・果糖・ガラクトース・アミノ酸・水溶性ビタミン(B,C,L,P)は、毛細血管から肝門脈→肝静脈→下大静脈へ
②脂肪酸・モノグリセリド・油溶性ビタミン(A,D,E,K)は、リンパ管→胸管(最大のリンパ管)→鎖骨下静脈→上大静脈へ
☞脂肪酸・モノグリセリドは、柔毛の表面から吸収されて再び脂肪になりリンパ管に入る。
やがてリンパ管は血管(鎖骨下静脈)と合流する。リンパ管には多くの白血球が含まれている。
血管とは違って、ポンプ機能をもたないリンパ管は、自発的に収縮するポンプ機能があり、血管から染み出た栄養素をリンパ管で回収して血液に合流させる。
また、老廃物や異物の混入を防ぐ役割もある。リンパ液は、栄養分のほか、身体の不要物を運搬するので、「身体の下水道」ともいわれている。
リンパ液の中身は、リンパ球・電解質・脂肪・老廃物・疲労物質・ウイルス・細菌・がん細胞・蛋白質(アルブミン・グロブリンなどの血漿タンパク)など。
〔参考〕リンパマッサージ:リンパの出口である鎖骨から、肩・脇・腕・腹部・そけい部・脚の順に老廃物や水分の排出がスムーズに行われるようにおこなう。
リンパマッサージは心臓に負担がかからないように体の左側からおこなう。
大腸(水分の吸収・ふんを作る)
消化酵素(決まった物質にだけ働く[基質特異性]・酵素自身は変化しない)
・最も適した温度やpHがある (30℃~40℃)
・だ液[アミラーゼ・デンプンを分解し麦芽糖に] pH5.5~7.5
・胃液[ペプシン・タンパク質を分解] pH1.5~2.0
・すい液[マルターゼ・トリプシン(タンパク質を分解)] ・ [リパーゼ(脂肪を分解)] pH8.5
・小腸の表面の消化酵素[スクラーゼ・ラクターゼ・ペプチダーゼ]pH8.5)
消化酵素と吸収
before |
消化酵素 |
柔毛 |
小腸 |
全身へ |
|
デンプン |
だ液(ア)→すい液(ア)→小腸の… |
ブドウ糖 |
柔毛 |
毛細血管 (門脈・肝臓へ) |
血管
|
タンパク質 |
胃液(ペ)→すい液(ト)→小腸の… |
アミノ酸 |
|||
脂肪 |
(胆汁)→すい液(リ) |
脂肪酸・モノグリセリド(グリセリン) |
リンパ管 (脂肪となって) |
☞高校生物:□は中学(ア・ア・ペ・ト・リ)
|
|
炭水化物(糖質) |
蛋白質 |
脂肪 |
|
|
デンプン グルコース+スクロース グルコース+ラクトース |
|
|
だ腺 耳下腺 顎下腺 舌下腺 |
唾液 pH6.2~7.5 (中性) 1.5L/日 |
デンプンがだ液アミラーゼ・プチアリンによって切断されて マルトース(麦芽糖)とデキストリンに |
|
|
胃腺(水・アルコールの一部が吸収される) |
胃液 pH1.2~3.0 (弱酸性) 2.5L/日 |
|
ペプシンによって 蛋白質の特定部位が切断され、ペプトンに |
(リパーゼ存在する)分解はしない |
胆嚢・肝臓 ウマ・シカには 胆のうがない |
胆汁 pH7.6~8.0 (弱アルカリ性) 0.5L/日 |
胆液が中和する |
胆液が中和する |
消化酵素を含まないが脂肪を乳化を促進する |
膵臓 |
膵液 pH8.3~9.0 (アルカリ性) 1.5L/日 |
・マルトースがマルターゼによって切断されてグルコースに ・デキストリンがアミラーゼによってマルトースに |
・トリプシンやキモトリプシンによって特定部位が切断される(ポリペプチド) ・ペプチダーゼによって切断される(ポリペプチド) |
リパーゼによって切断される |
小腸 ・十二指腸腺(ブルンナー腺) ・腸腺(リーベルキューン腺) |
腸液 pH7.7 (弱アルカリ性) 1.0L/日 |
・グルコース ・マルトースがマルターゼによって切断されてグルコースに ・スクロースがスクラーゼによって切断されてフルクトースに ・タクトースがラクターゼによって切断されてガラクトースに |
ペプチダーゼによって ポリペプチドがアミノ酸に分解される |
脂肪酸とモノグリセリド(グリセリン)になる |
大腸 |
水分を吸収して糞便をつくる。赤血球の色素であるヘモグロビンが分解され、胆汁色素のうちビリルビンの色が、糞便の色。 |
肝臓(アミノ酸に含まれる窒素からつくられるアンモニアを尿素に変え、腎臓に送る・胆汁をつくる・ブドウ糖[グリコーゲン]やアミノ酸を蓄え必要に応じて血液に送り出す。
タンパク質や脂肪の合成。老廃物や有害物質を無毒化[=解毒作用]・異物の処理などの生体防御作用・血液凝固作用物質をつくる。
造血と体内の血液の量を調節するなど約500種類以上の働きをする)
アンモニアの排出(細胞でタンパク質やアミノ酸が呼吸によって分解されると有害なアンモニアができる。
☞動物の種類によってアンモニア[おもに水生生物]をそのまま排出するものと、
尿素[サメやエイなど軟骨魚類・両生類の親・哺乳類]や尿酸[昆虫類・爬虫類・鳥類]に変えて排出するものとがある。
血液(毛細血管を通って、小腸で吸収された養分や肺で取り入れたO2を全身の細胞に運ぶ・血液は骨髄で作られ、脾臓でろ過される。)
血液 |
細胞 |
血球 |
赤血球 |
O2を運ぶ(ヘモグロビン)・毛細血管から出られない |
白血球 |
細菌を食べて消化する(食菌作用) |
|||
血小板 |
出血したとき血を固める(凝血作用) |
|||
液状 |
血漿 (血しょう) |
養分・老廃物(不要物・アンモニアなど)・CO2・ホルモンなどを運ぶ (毛細血管からはみ出ると、組織液。養分、不要物、O2やCO2を含む) |
☞人間の血管の長さは約10万km(地球2周半)。
寿命は赤血球がおよそ120日・白血球が7日・血小板が10日。
☞組織液は、血漿の一部が毛細血管から染み出したもので、細胞の間を移動した後に毛細血管に再吸収されるが、一部はリンパ管にとり込まれてリンパ液となる。
肺呼吸(=外呼吸)(ろっ骨や横隔膜で囲まれた胸腔[きょうこう]が広がると肺が広がり空気が入る)
(鼻や口・気管・気管支・肺胞[直径0.2mm・表面積が広く効率よくCO2とO2の交換ができる]・毛細血管[直径10μm])
空気中のCO2濃度が7%以上になると人間は致死。
細胞の呼吸(=内呼吸)(組織液の仲立ちで細胞がO2とCO2の交換をする)
心臓(拍動[規則正しい収縮]によって血液を循環させるポンプの働き) メダカのおびれの血管と血流
動脈(心臓から血液を送り出す血管・心臓から出た血液は全身の細胞に養分とO2を与え、CO2や不要物を細胞から受け取って、
毛細血管と静脈を経由して再び心臓に戻る)
動脈血(O2を多く含む血液・大動脈・肺静脈) 静脈血(CO2を多く含む血液・肺動脈・大静脈)
組織液(細胞の周りを満たしていて、養分、O2やCO2の交換を仲介する・血管に入ると血しょうになる)
肺循環(右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房)
体循環(左心室→大動脈→全身→大静脈→右心房)
腎臓(血液中の不要物をこし取って、尿素を取り除き、養分を血液に戻す働き・血液中の塩分や水分の量を調節する働き・血液の濃度を一定に保つ)
尿(輸尿管を通って膀胱にため体外に排出・1日に約1.2~1.5ℓ)
尿素(ウレア・カルバミド・CO(NH2)2・タンパク質の中の窒素の仲間とともに呼吸の結果生じるCO2とから肝臓で作られる。尿素形成のオルニチン回路2NH3+CO2→CO(NH2)2+H2O(1932年)([消化]酵素と区別))
原尿(血漿からタンパク質を除いたもの・ヒトでは1日に約170L・尿は1.5L・原尿は細尿管を通るときにグルコースのすべて、
水や無機塩類の大部分、尿素の一部が再吸収される。尿のおもな成分は尿素・尿酸・アンモニア・塩素・カリウム・水分[95%])
動物の仲間(セキツイ動物・無セキツイ動物)
セキツイ動物(魚類・両生類・ハチュウ類・鳥類・ホニュウ類)
①魚類(えら呼吸・うろこ・殻のない卵を水中産卵・卵生)
[ネコザメ・メダカ・タツノオトシゴ・サメ・・チンアナゴ・マンボウ・エイ・マンタ[イトマキエイ]・肺魚(プロトプテリス)] (1心房1心室)
②両生類(えら呼吸→肺呼吸・皮膚呼吸・乾燥に弱いしめった皮膚・ふつう殻のない卵を水中産卵・卵生)
[イモリ(指4本)・カエル・サンショウウオ・ウーパールーパー(メキシコサンショウウオ)]・プロテウス(スロベニアの洞窟で発見) (2心房1心室)
☞カエルは冬眠中はひふ呼吸70%。
③ハチュウ類(肺呼吸・乾燥に強いかたいうろこ・弾力のある殻をもつ卵を陸上産卵・卵生)
(2心房1心室・不完全な2心室)
[ヤモリ(指5本)・トカゲ・カメ・ヘビ(あしは退化)・ワニ・イグアナ・ウミガメ・エリマキトカゲ]
④鳥類(肺呼吸・羽毛・陸上の巣にかたい殻のある卵を産む・卵生)
[ペンギン・ハト・スズメ・カラス・ダチョウ・ウミネコ・タンチョウ] (2心房2心室)
⑤ホニュウ類(肺呼吸・ふつう毛で覆われる・胎生)(2心房2心室)
[クジラ・イルカ・アザラシ・カモノハシ(クチバシあり・卵生・体温を保つ仕組みが未発達・爬虫類に似た特徴・オスの後ろあしの爪に毒がある)・
ジュゴン(三味線のばちの形の尾)・マナティー(しゃもじの形の尾)・カンガルー・ヒト・サル・ヒグマ・オランウータン・コアラ・イヌ(オオカミ・キツネ・タヌキ)・
ネコ(チーター「・」・ヒョウ「□」・ジャガー「□の中に・」)・コウモリ・ハリモグラ・シマウマ(たてがみも白黒)]
☞体毛や羽毛は、体温を維持して保湿性を高める。
恒温動物(外界の温度が変化しても体温を一定に保つ・ホニュウ類・鳥類) ☞鳥類のほうがやや高め
変温動物(外界の温度変化に伴って体温が変化する・ハチュウ類・両生類・魚類)
無セキツイ動物(カブトムシ・ダンゴムシ・ザリガニ・ミミズなど)
(A)節足動物(外骨格があり、あしに節がある)
①昆虫類(気管で呼吸)頭部・胸部・腹部(気門)・3対のあし・単眼と複眼
(トンボ・セミ・カブトムシ・バッタ・コオロギ・チョウ・ハエ・ノミ・シラミ)
②甲殻類(えらなどで呼吸)単眼なし・頭胸部・腹部・あし7対
(カニ・エビ・ミジンコ・フジツボ・ダンゴムシ[腹肢])
③クモ類(気管・書肺で呼吸)あし4対(クモ・サソリ・マダニ)
④多足類(気管)(ムカデ・ヤスデ)
(B)軟体動物(節なし・外とう膜・卵生・えらや肺で呼吸・水中では浮力で形を保つ)
①頭足類(イカ・タコ・オウムガイ)☞イカは「ろうと」を噴射して前後に移動・墨出し・カラストンビをもつ
②二枚貝類(アサリ[あしで移動]・ハマグリ[あしや貝柱は筋肉・プランクトンを食べる・出水管は入水管より上]・
ホタテガイ[水を噴射して移動]・シジミ)
③腹足類(巻き貝・ナメクジ・ウミウシ・アメフラシ・カワニナ・ニッポンマイマイ・タニシ・サザエ)
(C)その他の無セキツイ動物
①棘皮(キョクヒ)動物(ウニ・ヒトデ・ナマコ)
②環形動物(ミミズ・ゴカイ)
③刺胞動物(クラゲ・イソギンチャク・サンゴ)☞刺胞は毒針の意
④扁形動物(プラナリア[ナミウズムシ]再生能力をもつ)
☞腔腸動物(クラゲ・サンゴ・イソギンチャクは刺胞動物などに含まれるため、腔腸動物という分類をしなくなった)
生物の起源(原始の地球でメタン、アンモニアなどからアミノ酸が生じ、物質のやり取りや増殖能力をもつタンパク質から生物が生じた。)
進化(時代と共に種類を増やしながら変化し、過去から現在に至るまでの変化)
・生物はもともと1つのものであったが、次第に分かれて多くの種類になった。
・体のつくりが簡単なものから次第に複雑になった。
・適応が高度になり生活圏が広がった。
生物の進化(植物は、原始単細胞生物→藻類→コケ類・シダ類→裸子植物→被子植物)
(動物は、原始単細胞生物→水中の無セキツイ動物→魚類→両生類→爬虫類→鳥類・哺乳類)
始祖鳥(シソチョウ)(約1億5000万年前のジュラ紀にできたドイツの地層から発見。前足が翼になっていてトリの特徴をもつが、
口に歯があり前足の先に爪があり、尾が長いことから爬虫類であるとも考えられる。)
相同器官(器官の形や働きが違っていても構造や発生の由来が同じ。ヒトの手、コウモリの翼、トリの翼など)
相似器官(外形と働きが似ていても構造や発生の由来が違う。昆虫の羽とトリの翼やコウモリの翼など。)
◎地質時代区分:(カ・オ・シ・デ・セ・ニ、3・時・白・三四)と覚える
地質年代(相対年代) |
放射年代 |
生命 |
固体地球 |
気象・海洋 |
||||
先 カ ン ブ リ ア 紀 |
冥王代(めいおう) |
46億年前 |
|
地球の誕生 |
|
|||
太古代(始生代) |
40億年前 |
最古の生物(35億年前) |
最古の岩石 |
海洋の出現 |
||||
原生代
海生無殻無脊椎動物 エディアカラ動物群 |
25億年前 |
多細胞生物の出現・最古の動物化石・ 有孔虫、放散虫、海生無脊椎動物出現 |
|
・大気や海上が酸素を含み始める(20億年前)縞状鉄鉱層 ・全地球凍結 |
||||
古 生 代
両生類 |
カンブリア紀
海生有殻無脊椎動物 バージェス動物群 |
菌類 ・ 藻類 時代 |
5.4億年前
温暖 |
魚類の出現・ 無脊椎動物のほとんどすべてが出現 |
カレドニア造山運動 |
|
||
オルドビス紀 |
5.0億年前
|
三葉虫・フデイシ・頭足類 |
|
|
||||
シルル紀 |
4.35億年前 |
三葉虫・陸上生物(クックソニア)の出現・サンゴ類 |
|
オゾン層完成 |
||||
デボン紀
魚類 |
シダ植物時代 |
4.1億年前 |
両生類(イクチオステガ)の出現・アンモナイト・オウムガイ |
バリスカン造山運動 |
|
|||
石炭紀
両生類 |
3.6億年前 寒冷化 |
爬虫類の出現・昆虫類・紡錘虫(フズリナ)・リンボク |
|
氷河(南半球) |
||||
ペルム紀(二畳紀) 両生類 |
2.95億年前 氷期・温暖化 |
両生類・ソテツ類 (三葉虫絶滅) |
パンゲアの完成 ゴンドワナ植物群 |
|
||||
中 生 代
爬虫類 |
トリアス紀(三畳紀) |
裸子植物時代 |
2.45億年前 |
史上最大の絶滅・哺乳類の出現・アンモナイト・恐竜・シダやソテツ |
パンゲアの分裂・海洋底最古の岩石
アルプス造山運動 |
|
||
ジュラ紀 |
2.05億年前 |
鳥類(始祖鳥)の出現・二枚貝・ソテツやイチョウ・被子植物の出現 |
|
|||||
白亜紀 |
1.35億年前 |
恐竜の繁栄・被子植物の発展・ (恐竜・アンモナイトの絶滅) |
|
|
||||
新 生 代
ホニュウ類
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第 三 紀 |
古 第 三 紀 |
暁新世 |
被子植物時代 |
6500万年前 |
大量絶滅 |
|
|
始新世 |
5300万年前 |
|
|
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||||
斬新世 |
3400万年前 |
|
|
|
||||
新 第 三 紀 |
中新世 |
2350万年前 寒冷化 |
ウマやゾウの進化・ビカリア(巻貝) |
|
|
|||
鮮新世 |
530万年前 寒冷 |
|
|
|
||||
第四紀 |
更新世 |
165万年前 |
マンモス・ナウマンゾウ・人類の出現・被子植物の繁栄 |
|
氷河時代 |
|||
完新世 |
1万年前 温暖化 |
|
|
|
☞示準化石:地層の対比や年代の決定に役立つ化石。進化が速いこと。短期間に広い範囲に分布すること。多く産出することなどが条件
・三葉虫(カンブリア紀~ペルム紀)・アンモナイトやトリゴニア(三畳紀~白亜紀)・紡錘虫(フズリナ)(石炭紀~ペルム紀)・イノセラムス(ジュラ紀~白亜紀)・クサリサンゴとハチノスサンゴ(シルル紀)
・モノチス(三畳紀)・イノセラムス(ジュラ紀~白亜紀)・ビカリアとデスモスチルスとメタセコイヤ(新第三紀)・マンモス(更新世)・貨幣石(古第三紀)
☞示相化石:地層が堆積したときの環境(気候・水温・深さなど)の推定に役立つ化石
・サンゴ(暖かく浅い海・アア35) ・シジミ(淡水と海水が混ざる湖や河口付近) ・ホタテガイ(浅い海)
・アサリやハマグリ(浅い海) ・ブナの葉(温帯のやや寒冷な地域・湖沼の浅い水底)
気象(大気中で起こる現象) Automated Meteorological Data Acquisition System
アメダス(気温・風向・風速・降水量などを自動で観測する・AMeDAS・気象庁の地域気象観測システム)↑
気象衛星(宇宙から地球の雲の動きを観測する・雲画像) 百葉箱(開閉扉は北側に。周囲は芝生)
海面更正(標準大気を使う・気圧や気温を地上0mでの状態に直す)
フェーン現象(湿った空気の塊が雨を降らせながら山を越えると高温で乾燥した空気の塊になり、風下側の山麓では高温になり、乾燥する現象。乾燥断熱減率(雲になる前)は-1.0℃/100m。湿潤断熱減率(雲になったあと)は-0.5℃/100m。)
風力(風の強さ・風力階級表0~12) 風速(単位はm/秒・台風は風速17.2m/s以上)
風向(風が吹いてくる方向・16方位・北から吹いてくる風が北の風) 風向風力計
雨量計(単位はmm) 気圧(空気の重さによる圧力・アネロイド気圧計)
気圧の単位(hPa[ヘクトパスカル]・8mで約1hPa異なる1992年にmbから変更)
1気圧=1013.25hPa=760mmHg ヒートアイランド現象(高温地域が低温地域の中に起きる現象)
エルニーニョ現象(赤道付近の太平洋で、平常では強く吹く東からの貿易風が弱まるため、暖かい海水を西側に寄せる力が弱まって、暖かい海水は東側に広がる。このためペルー沖の海底部からの冷水が上がらなくなるので海面の温度が上昇する現象。梅雨明けが遅れたり、夏の異常低温[冷夏]、暖冬、台風、ハリケーン、サイクロンなどの発生数の減少など、異常気象の原因となる。)
ラニーニャ現象(南米のペルー沿岸の海域で東からの貿易風が強まったため海面の水温が平年に比べて低くなる現象。西側が高くなる。)
等圧線
(気圧が等しい地点を結んだ曲線・交わらない・1000hPaを基準に4 hPaごとに・20 hPaごとに太線)
雲量(空全体を10として、雲が覆っている割合)
天気図記号(気圧・気温・風速・風向・湿度・降水量・雲量などの気象要素を天気図に書き込む。天気記号の左に気温、右に気圧の2桁。
ビューフォートの風力階級表より矢羽根の数を。風向は風が吹いてくる方向に矢羽根を伸ばす)
快晴(雲量0~1) 晴れ(雲量2~8) 曇り(雲量9~10)
雪(氷の結晶がとけないまま成長して落下したもの)
霧(視程1km以下。雲粒と同程度の水滴) もや(靄・視程1km以上)
☞雪のでき方:雲と同じように水蒸気を含んだ空気が上昇し、気温が低いと水蒸気が水滴ではなく、昇華して六角形の氷の結晶となる。
表面がとけてべとつくのがぼたん雪で、落下中に冷たい雲を通り雪の表面に水滴が凍りついたものがあられ(霰)。
気流で運ばれながら雲の中で雪の表面に幾重にも水滴が凍りついたものがひょう(雹)。
凝結(ぎょうけつ・気体が液体に変わること・気化の逆) 飽和(含むことができる限界に達していること)
飽和水蒸気量(1m3の空気中に含むことのできる最大の水蒸気の質量のこと・気温が下がると小さくなる)
霧(露点に達した水滴が空気中に浮かんでいるもの・水滴が草などにつくと露になる)
露点(ろてん・空気が冷えて水蒸気が凝結し始めるときの温度。湿度は100%になっている。
飽和水蒸気量を表すグラフで、異なる温度で仮に12.8g/m3の2点A,Bがあった場合、その2点の露点は同じになる。15℃)
湿度(空気の湿り気の度合い・1m3の空気中に含まれている水蒸気の質量÷その空気と同じ気温での飽和水蒸気量×100) 湿度表 乾湿温度計
○気温10℃の部屋と25℃の部屋でどちらも湿度が50%のとき、1m3の空気中に含まれる水蒸気量が多いのは、
部屋の気温が何℃のときか。 (25℃の部屋・飽和水蒸気量の違い)
○気温20℃で湿度50%のとき、1m3の空気中に含まれる水蒸気量は何gか。
ただし20℃での飽和水蒸気量は17.3g/m3である。 (17.3g×0.5)
○気温30℃で湿度が100%であった空気の気温が15℃に下がると、凝結して水滴となった水蒸気は何gか。
ただし飽和水蒸気量は30℃では30.4g/m3、15℃では12.8g/m3である。
(30.4g-12.8g)
上昇気流(山の斜面に空気がぶつかる・太陽の光で空気が暖められる・暖気が寒気の上にはい上がるなど、
大気は温められると膨張して密度が小さくなり上昇しやすくなる)
下降気流(下降する空気の流れ。気温が低い所では、冷やされた空気が収縮して密度が大きくなり下降する。空気が圧縮されるため気温が上がり雲が消える)
雲を作る実験:(水蒸気が凝結して水滴の核になるように線香の煙を少量いれる・容器内の空気を抜くと気圧が下がって雲ができる)
雲のでき方:(地表付近の水蒸気を含む空気が上昇気流で上空にいくと気圧が低いので膨張して温度が下がる。
[断熱膨張] 露点に達して水滴や氷の結晶[気温が0℃以下]になる。)
☞雲は湿度が高いと低いところにできる。湿度が低いと高いところにできる。
雷のでき方:(積乱雲の中で発達した氷の粒が落下するとき摩擦が生じて静電気が起こり雷が発生する。10億V , 3万A)
前線面(暖気と寒気が接している境界面) 前線(前線面が地表と接する所)
気団
(気温や湿度がほぼ一様な空気の大きなかたまり。シベリア気団・オホーツク海気団・小笠原気団・揚子江気団)
大陸の気団(乾燥) 海上の気団(湿潤)
天気は西から東へ(偏西風の影響で、日本付近の低気圧や前線は西から東か北東へ移動する。地球の自転の向きも、西から東。)
温暖前線
(暖気が寒気の上に上がる・長時間にわたってあまり強くない雨[前線の前約300kmが雨で、さらに前方200kmが曇り]
通過前は東よりの風が吹き、通過後は南よりの風に変わり、天気がよくなる。前線に近い方から、乱層雲・高層雲・高積雲・巻積雲・巻層雲・巻雲)
寒冷前線
(寒気が暖気の上に上がる・通過前後に急激な上昇気流による積乱雲の影響で、短い時間に強い雨[前線の後ろ約70km]・強風や雷雨を伴うこともある・前線が近づくと南よりの強風が吹き、通過後は北よりの強風に変わり、天気が悪くなる。通過後は気温が下がる。前線に近い方から、積乱雲・積雲)
閉塞前線
(へいそく・寒冷前線が温暖前線に追いつく)
停滞前線
(梅雨前線・秋雨前線[あきさめ=秋霖・しゅうりん]・寒気と暖気の勢力がつり合い、あまり動かない・雨や曇りの日が続く・南から湿った空気が吹くと短期間に強い雨。・オホーツク海気団と小笠原気団が接する)
梅雨
(夏の前の雨や曇りの多い時期・ジェット気流がヒマラヤ山脈とチベット高原にぶつかり、2本に分かれたあと日本列島の北東のオホーツク海沖で再び合流するときに空気が集まり、オホーツク海高気圧ができる。これと小笠原高気圧との間に停滞前線ができるので長雨が続く。)
梅雨前線(梅雨のころの停滞前線) 秋雨(あきさめ)前線
偏西風(地球の中緯度を蛇行しながら西から東に帯状に吹く風。自転に伴う転向力の影響でいつも西風。上空ほど強く、特に強い部分をジェット気流という。)
ジェット気流(上空8000m~12000mにある風速の大きい偏西風。北緯30~40度付近の対流圏の最上部を吹く強い偏西風で、日本では冬に北緯25度付近で40m/s、夏は北緯42度付近で15m/s。 時には100m/s)
高気圧(周辺より中心部の方が気圧が高い・中心付近に下降気流・中心から外側に向かって右巻き・高気圧の中では、空気が下降しながら圧縮されて温度が上がる。
雲ができにくいので日射量が増え、地上付近ではさらに温度が上がりやすくなる)
低気圧(周辺より中心部の方が気圧が低い・中心付近に上昇気流・外側から中心に向かって左巻き)
ボイス・バロットの法則(低気圧に伴う風は北半球では反時計回りで、風を背にして立つと、低圧部が北半球では左側、南半球では右側にくる。)
温帯低気圧(単に低気圧ともいう。前線が交わるところにできる低気圧・目がない。東側に温暖前線・西側に寒冷前線・東に進みながら発達し、前線も長くなる。
南側と北側とでは気温が違う・中心部と西側、東側に雨や雪。偏西風帯が流動力学的に不安定なため[傾圧不安定という]に発生する直径約3000kmの渦。前線を伴う。
寒気を低緯度に、暖気を高緯度に運び、南北方向の温度差を小さくする働きがある。)
台風(北太平洋南西部の熱帯地方で発達する低気圧の中心付近の最大風速が17.2m/秒以上のもの。前線を伴わない。目がある。
台風の中心では下降気流が起こり、中心の周辺部では上昇気流がおこるため)熱帯低気圧や温帯低気圧になる。
風の中心は気圧が低いので、海面が吸い上げられて高くなり、強い風に引き寄せられるので海面が異常に高くなり高潮となる。
季節によって進路が変わる理由は、小笠原気団の大きさが西寄りから東寄りに変わるため。
熱帯低気圧(海面の水温が26℃以上の低緯度の海上に発生する渦。寿命はおよそ1週間。)
気圧配置(低気圧や高気圧や前線の分布・天気を予測するときの重要な情報)
冬の天気
(シベリア気団の影響で、日本海側に雪・太平洋側は晴れ・北西の季節風・西高東低型の気圧配置)
天気予報(始まりはクリミア戦争[1853年]のころ・byルベリエ)
春・秋の天気
(低気圧と高気圧が交互に通過するので、天気の変化が大きい。揚子江気団が移動性高気圧をつくる)
夏の天気(小笠原気団の影響で、南東の季節風・南高北低型の気圧配置。オホーツク気団が発達して、小笠原気団の影響が少なくなると冷夏)
夏日(日中最高気温が25℃以上)真夏日tropical day(日中最高気温が30℃以上)
真冬日ice day 猛暑日(日中最高気温が35℃以上)
コリオリの力(転向力・地球が自転しているので地球上で運動する物体には進行方向を曲げる力が働く。
北半球では、どの地点から働く力にも進行方向を右へずらす向きへと転向力が働く。両極で最大で、赤道上では見られない。)
・北日本(新潟県を含まない東北と北海道。)
・西日本(三重県を含まない近畿から西。)
・東日本(新潟県と三重県を含む関東と中部地方)
・東北日本と西南日本はフォッサマグナでわかれる。
・日本で天気予報の発表が始まったのは、1884年6月1日。午前6時の天気図には「全国一般風ノ向キハ定リナシ天気ハ変リ易シ雨天勝チ(風向は定まらず、天気は変わりやすい。ただし、雨が降りがち)」と、全国一律のもの。