≪辞書式配列≫ (□□■□などを使う)
〔例1〕a, b, c, d eの5文字をすべて使ってできる順列を辞書式配列に並べたとき、
daebcは何番目か。: (i)先頭がa, b, cのときは、すべてdaebcよりも先に来るので、その個数は4P4×3=72個。 (ii)先頭がdのときは、daに続く文字列を辞書式に並べるとbce, bec, cbe, ceb, ebc, … となるのでdaebcはdで始まる文字列の5番目である。
(i), (ii)より72+5=77番目//
〔例2〕A, B, C, D E, Fの6文字をすべて使ってできる順列を辞書式配列に並べたとき、
①140番目の文字列は:
先頭がAの文字列は5!=120 次に、先頭からBACと並ぶ文字列は3!=6
同様にしてBADは3!=6 BAEは3!=6 ここまでに120+6+6+6=138個
続いてBAFCDE, BAFCEDとなるから140番目の文字列はBAFCED//
②FBCDAEは何番目の文字列か: 先頭がAからEで始まる文字列は5×5!=600個
次にFAで始まる文字列は4!=24個 FBAは3!=6個 FBCAは2!=2個
この次はFBCDAEとなるので 600+24+6+2+1=633個//
〔例3〕MONDAIの6文字すべてを用いてできる文字列をアルファベット順に並べる場合:
①27番目の文字列:AD□□□□となる文字列の個数は4!=24個 よって27番目の文字列は
AD□□□□という形の文字列の3番目となるAIDNMO//
②MONDAIは何番目の文字列か:
(i)1文字目がAである文字列A□□□□□の個数は5!=120個あるので、
同様にしてD□□□□□, I□□□□□の個数もそれぞれ120個ずつある。
(ii)1文字目がMで、2文字目がAであるMA□□□□の個数は4!=24個あるので、
同様にしてMD□□□□, MI□□□□, MN□□□□の個数もそれぞれ24個ずつある。
(iii) 1文字目がMで、2文字目がOで、3文字目がAであるMOA□□□の個数は
3!=6個あるので、同様にしてMOD□□□, MOI□□□の個数6個ずつある。
(iv)1文字目から3文字目までがMONとなる文字列はMONADI, MONAID, MONDAIとなり、
求める文字列は120×3+24×4+6×3+3=477番目//
〔例4〕a, b, c, d, e, i, o, uの8文字すべてを用いてできる文字列のうち、子音のあとに必ず母音がくるものの個数:
8文字の並べ方は○□○□○□○□となり、8文字のうち母音a, e, i, o, uは□に、
子音b, c, dは○に入れればよいので、求める文字列の個数は5!×5P3=120×60=7200個//
〔例5〕SHIKENの文字をすべて用いてできる順列をアルファベット順に並べる場合:
①EHIKNSから並べると、25番目の文字列は、EH□□□□より、□□□□の並び方は
(6-2)!=24, 25番目はEIHKNS
②SHIKENは何番目か:(i) E, H, I, K, Nで始まるものが5P5×5,
(ii) SH(E,□)□□□で始まるものが4P4 , (iii) SHI(E,□)□□で始まるものが3P3 ,
(iv) (SHIEK)=1, (SHIEN)=2, (SHIKEN)=3, よって5P5×5+4P4+3P3+3=633通り
③140番目の文字列:(i)E□□□□□より、(6-1)!=120
(ii) HE□□□□より、(6-2)!=24, (i)+(ii)=144
(iii) HEI□□□より、3!=6 (iv) HEK□□□より、3!=6 (v) HEN□□□より、3!=6
(vi) (i)+(iii)+(iv)+(v)=138 (vii) 139番目はHESIKNとなるので、140番目はHESINK//
〔例6〕6個の数字0, 1, 2, 3, 4, 5 をすべてを並べてできる6桁の自然数を小さい方から並べたとき、122番目の数は:十万の位が1である自然数の個数は5!=5・4・3・2・1=120個
よって121番目は201345、122番目は201354//
≪同じものを含む順列≫
n!/(p!q!r!…) (ただしp+q+r+…=n)
・両端が異なる色や文字のとき:すべての並べ方-両端が同じ色
・隣り合わないとき:あとから間や両端に入れる
〔例1-1〕aaaabbbcccをすべて並べる:
☞ 10!÷(4!3!3!)=4200通り または、10C4×6C3×3C3=4200通り//
〔例1-2〕赤、青、白のビーズがそれぞれ3個、4個、2個ある。同じ色の玉は区別しないとき、
(1)白のビーズが両端にくる並べ方:
☞両端は2個ある白で固定されるので、その間に赤3個と青4個とを並べる方法は
7!/(3!4!)!=35通り//
(2)赤のビーズが3個続いて並ぶように1列に並べる:
☞続いて並ぶ赤3個を1つのものと見なし、残りの青4個、白2個との合計7個を並べる
方法は、7!/(1!4!2!)=105通り//
〔例2〕同じ色のカードは区別できない、白5枚・赤2枚・黒1枚の合計8枚のカードを1列に並べる:
(i)赤が隣り合う: ☞wwwrrbwのrr を1枚とみなすと、7!÷5! or 7C6×2=
(ii)両端のカードの色が異なる: ☞全体-(両端が白+両端が赤)より、
8!÷(5!2!1!)-{6!÷(3!2!1!)+6!÷(5!1!) or 8C5×3C2-(6C3×3C2+6C5)=
(iii)右端が白で、赤が隣り合わず、どの赤も黒と隣り合わない:☞ ・w・w・w・w・w・において、
「・」の部分に赤2枚と黒1枚を並べるので、5C3×3!÷2!1! or 5C3×3C2=
〔例3〕equationsの文字をすべて用いる順列の場合:
①母音5個と子音4個がそれぞれ続いて並ぶとき:☞ 5P5×4P4×2 =
②母音、子音が交互に並ぶとき:☞ (vcvcvcvcv)より、5P5×4P4 =
③eとaの間に文字が2個入るとき: ☞ (exxayyyyyy)より、2(e, a)×7P2(xx)×6P6(all)
〔例4〕SOCCERの6文字を1列に並べるとき、S,Rがこの順に並ぶ場合:
☞S, Rを同じものxxCCOEと考えて6!/{2![x]2![C]}=180//
〔例5-1〕YOKOHAMAの8文字を1列に並べる用法:
①Y, K, H, Mがこの順にある並べ方:☞Y, K, H, Mを同じものxxxxOOAAと考えて、
8!÷(4!2!2!)=420//
②OとAが必ず偶数番目にある並べ方: ☞・□・□・□・□において「・」にY, K, H, Mがくるので、4! また、□にOOAAがくるので(4!)/(2!2!) したがって4!×{(4!)/(2!2!)}=144//
〔例5-2〕NAGASAKIの8文字を1列に並べる用法:
①AとIが必ず偶数番目にある順列の総数:
☞奇数番目にはN, G, S, Kを配置する。この方法の並び方は4!=24通り。
偶数番目にはA, A, A, Iを配置する。この方法の並び方は4!/(3!1!)=4通り。
よって求める順列の総数は24×4=96通り//
②N, G, S, Kがこの順にある順列の総数: ☞N, G, S, Kをそれぞれ□で表すと、
8文字は□A□A□A□Iとなるから、求める順列の総数は8!/(4!3!1!)=280通り//
〔例5-3〕OSAKASIの7文字を横1列に並べるとき、
①両端が母音(A, O, I)となる場合:
☞ (1) 両端が(A, A)のとき、(5!)/(2!)=60
(2) 両端が(A, I), (A, O)のとき、(A, I), (I, A)の2通りと、
(A, I), (I, A)の2通りに注目すると{(5!)/(2!)}×2×2=240
(3) 両端が(I, O)のとき、{(5!)/(2!2!)}×2=60 よって60+24+60=360//
②AとAが隣り合わない場合:
☞すべての並び方-AAが隣り合う並べ方より、AAをXとおくと
OAAKSSIとなり、{(7!)/(2!2!)}-{(6!)/(2!)}=1260-360=900//
〔例6〕A, B, C, D, E, F, Gの7人について
①この7人を1列に並べるとき、AはB, Cより左側にくる並べ方:
☞□□□○○○○より、(2×7!)/3!=1680 //(2×はB, Cの入れ替え)
②この7人を2人、2人、3人の3組に分ける方法: ☞(7C2×5C2×3C3)/2!=105 //
〔例7〕A, B, C, D, E, F, G, Hの8文字をでたらめに横1列に並べる。
①AとBが両端にある並べ方: ☞ 2×6!= //
②AはBより左で、BはCより左にある並べ方:
☞条件を□で表すと、□□□○○○○○より、8!/3!= //
〔例8-1〕GAKUSEIの7文字を並べて順列を作る。G, K, S, Iがこの順にあるものの総数:
☞順序が決まっているG, K, S, Iを同じ文字○と考えると、○○○○AUEの順列であるから、
その総数は7!/4!=7・6・5=210//(○○○○にはG, K, S, Iを当てはめるところがポイント)
〔例8-2〕DAIGAKUSEIの10文字を並べる:
①子音の位置はそのままDAIGAKUSEIとする場合:
☞D□□G□K□S□□より6!÷{2![A]2![I]}=180//
②子音は左からD,G,K,Sとする場合:
☞D,G,K,Sを同じものxxxxと考えてxxxxooaaより、10!÷(4!2!2!)=37800//
③DとGが隣り合わない場合:
☞すべての場合-DとGが隣り合う場合より、10!÷(2!2!)-2[DG]×9!÷2![A]2![I]=725760//
〔例9〕7個の数字1, 2, 3 , 4, 5, 6, 7を1列に並べて順列を作る。
1, 2, 3はこの順序で6, 7もこの順序になるようなものの総数:
☞1, 2, 3を○で、6, 7を□で表すと7個の数字は○,○,○, 4, 5, □,□となる。
よって求める順列の総数は7!/(3!2!)=420通り//
〔例10〕computerの8文字を1列に並べる方法:
①o, u, eがこの順に並ぶ場合:☞AAAcmptrより、8!/3!=//
②mはpより左に、tはrより左にくる場合: ☞AABBcoueより、8!/(2!2!)=//
〔例11〕a, b, c, ……, jの10個の文字を使ってできる4文字の文字列のうち
aaab, hihiのように2種類の文字からなるものは何個:
☞aからjの10文字から2文字を選ぶ組合せは10C4=45通り。
選んだ2種類の文字をa, bとすると
(i)aが1個、bが3個からなる文字列の個数は4!/(1!3!)=4個
(ii) aが2個、bが2個からなる文字列の個数は4!/(2!2!)=6個
(iii) aが3個、bが1個からなる文字列の個数は4!/(3!1!)=4個
(i)から(iii)より求める個数は45×(4+6+4)=630個//
〔例12-1〕0を2回、1を3回、2を2回(つまり0,0,1,1,1,2,2)使って、7桁の整数を作るとき、
①7桁の整数の総数は何通りか:
☞ (すべての並び方[0,0,1,1,1,2,2])-(百万の位が0になる並べ方[x,0,1,1,1,2,2])より、
7!/(2!3!2!)-6!/(1!3!2!)=210-60=150//
②7桁の偶数は何通りか:
☞ (i) 一の位が0で、百万の位が1のときは、それらの間に0,1,1,2,2が入るから、
[1,x,x,x,x,x,0]つまり、[0,0,1,1,1,2,2]より、 5!/(1!2!2!)=30
(ii) 一の位が0で、百万の位が2のときは、それらの間に0,1,1,1,2が入るから、[2,x,x,x,x,x,0]
つまり、[0,0,1,1,1,2,2]より、5!/(1!3!1!)=20
(iii) 一の位が2で、百万の位が1のときは、それらの間に0, 0,1,1,2が入るから、[1,x,x,x,x,x,2]
つまり、[0,0,1,1,1,2,2]より、5!/(2!2!1!)=30
(iv) 一の位が2で、百万の位が2のときはそれらの間に0, 0,1, 1,1,2が入るから、[2,x,x,x,x,x,2]
つまり、[0,0,1,1,1,2,2]より、5!/(2!3!)=10
したがって偶数の総数は30+20+30+10=90通り//
〔例12-1〕a, a, a, b, b, b, c, dの8文字すべてを横1列に並べて順列を作る。
(1)順列は全部で何通りか: ☞ (8!)/(3!3!)=1120通り//
(2)両端の文字が異なる順列は何通りか: ☞すべての順列-両端が同じになる順列より
(i)a○○○○○○aのとき、○の部分はabbbcd,
(ii) b□□□□□□bのとき、□の部分はaaabcd (i), (ii)ともに(6!)/(3!)=120通りになる。
よって1120-(120+120)=880通り//
(3)cが3個のaよりも右側にある。または、dが3個のbよりも右側にある順列は何通りあるか:
☞(i)○○○○bbbdのとき、○の部分はaaac, これをn(A)とする。
(ii) □□□□aaacのとき、□の部分はbbbd, これをn(B)とする。
(i), (ii)ともに(8!)/(4!3!)=280通り
ここでn(A∩B)は○○○○□□□□つまりaaacbbbdより(8!)/(4!4!)=70
よって求める順列はn(A)+ n(B)-n(A∩B)=28+280-70=490通り//
〔例13〕1と書かれたカードが3枚、2と書かれたカードが2枚、3, 4, 5, 6と書かれたカードが
それぞれ1枚ずつ、合計9枚のカードがある。同じ数字が書かれたカードは見た目では区別
できないものとする。
(1)この9枚のカードを横1列に並べるときの並べ方:
☞9枚のカードの中に1と書かれたカードが3枚、2と書かれたカードが2枚含まれているので、
9枚のカードの並べ方は全部で、9!/(3!2!)=30240通り//
(2)3, 4, 5, 6と書かれたカードについて、左からこの順序で並ぶ並べ方:
☞横1列の9箇所のカードが入る場所のうち
1と書かれたカードが入る3箇所と、2と書かれたカードが入る2箇所を選ぶと、
残りの4箇所の場所に左から順に3, 4, 5, 6が入ることになるから、
9C3×6C2=84×75=1260通り//
[別解] 3, 4, 5, 6と書かれたカードを同じ数字nが書いてあるカードとみなし、
例えば1, 1, 1, n, 2, n, 2, n, nのような並び方を考えると、
求める並べ方は、9!/(3!2!4!)=1260通り//
〔例14〕1から10までの数字を1つずつ書いた10枚のカードを1列に並べる場合:
①奇数のカードどうしが続かないとき:(奇数が続かない=奇数の間に偶数が1つずつ入る。
2つ以上間に入ると奇数が続くことになる)(e1e3e5e7e9e)より、5P5(奇数)×6P5(偶数)
②3の倍数のカードが3枚続くとき: (369xxxxxxx)より、3P3(3の倍数)×8P8(all)
③3の倍数のカードのうち、どの2枚も隣り合うことがない並べ方:
(ox3x6x9xoxoxoxo)より、7P7(x)×8P3 (3の倍数はxとxの間の部分に入る)
〔例15-1〕赤玉6個と白玉4個がある。この10個の玉をどの白玉も隣り合わないように一列に
並べる方法の総数: 〔注意〕赤玉・白玉に番号が付いていないのでPではなくC
☞まず赤玉6個を一列に並べておいて、赤玉6個の列の両端に白玉を配置するか、
または赤玉と赤玉の間に白玉を配置する。白玉を配置する場所は全部で7か所あるから、
この7か所から4か所を選べばよいので、求める並べ方の総数は7C4=35通り//(順列と区別)
〔例15-2〕赤玉5個と白玉3個がある。この8個の玉をどの白玉も隣り合わないように一列に
並べる方法の総数:☞多い方の赤玉5個を一列に並べておいて、赤玉5個の列の両端に
白玉を配置すると、白玉が並ぶ位置は6か所あるので 6C3=20通り//