≪隣り合うものがある順列≫ (隣り合わない場合は後にあります)
☞隣接するものは、枠に入れて枠の中で動かす・隣接しないものは、あとから間や両端に入れる。
隣接しない場合:2人が隣り合わないときは、「全体-2人が隣り合う」
but 3人が隣り合わないときは、「全体-3人が隣り合うが使えない」
〔例1〕a, b, c, d, eの5文字を1列に並べるとき、次のような並べ方:
(i)a, bが隣り合う: (ii)a, bが隣り合わない: (iii)a, bが両端にくる: (iv)aもbも端にこない:
☞ 4P4×2P2=4!×2! 5P5-48 2P2×3P3 3P2×3P3
〔例2〕男子4人、女子3人が1列に並ぶとき、男子と女子が1人おきに並ぶ場合:
(i)女子3人が隣り合う:
☞ 5P5×3P3(女子3人を1人とみなす)=720通り//
(ii)女子が隣り合わない:
☞ |○|○|○|○|となるので、4P4×5P3=1440通り//
≪円順列≫ n-1Pn-1=(n-1)!
〔例1〕男子5人と、女子5人が男女交互に手をつないで輪を作るときの総数を求める:
☞男子5人が輪を作る方法は(5-1)!=4!。女子5人が固定された男子と男子の間に並ぶ方法
は円順列ではなく単なる順列であるから、5!。
したがって、求める並び方は4!×5!=24×120=2880通り//
〔例2〕A, B, C, D, E, F, G, Hの8人が手をつないで輪を作るとき、
次のような輪の作り方の総数を求める:
(1)何も制約がないとき: ☞ (8-1)!=7!=5040通り//
(2)AとBが隣り合う: ☞AとBを1つにまとめると、2×(7-1)!=2×720=1440通り//
〔別解〕隣り合うAとBの2人の位置が決まると、残りの6人は円順列ではなく単なる
順列であるから、6!。よって求める総数は6!×2=1440通り//
(3)AとBが隣り合わない: ☞何も制約しない並び方から、AとBが隣り合う並び方を引くと
(1)と(2)より5040-1440=3600通り//
(4)AとBが向かい合わない:
☞AとBが向かい合う並び方を求めると、8つの場所に1人ずつ入ると考えて、Aの位置を決めるとBの位置は1通りに決まる。また、残りの6人は、残った6つの場所に入ると考えるから、6!通り。よって、AとBが向かい合わない総数は、何も制約しない並び方から、AとBが向かい合う並び方を引くと求められるから、7!-(1×6!)=5040-720=4320通り//
〔例3〕男子2人と女子5人が手をつないで輪を作るとき、
(1)並び方の総数:
☞男女の区別をしないので(7-1)!=6!=720通り//
(2) 男子2人が隣り合わない場合:
☞全体の数-隣り合う数=(7-1)!-(6-1)!×2P2=480通り //
〔例4〕男子2人と女子6人が円形のテーブルの周りに並ぶ:
(i)男子が隣り合う並び方:
☞男2人をまとめて1人と見て(7-1)!と男2人の入れ替えで2通り。よって、2×(7-1)!
または、男2人を固定すると残りの女子6人が並ぶから2×6!=1440通り //
(ii)男子が向かい合う並び方:
☞向かい合い男子を固定すると、向かい側の男子が決まる。
残りの女子6人の並び方は、6P6=6!=720通り// (残った人から1を引かないこと)
(iii) 8人の中から選ばれた5人が円形状に並ぶ並び方:
☞8P5のそれぞれに対して、回転すると同じ並び方が5通りできるので、
8P5 / 5=1344通り //
(iv)7人の中から4人が選ばれて円形に並ぶ:
☞7C4 / 4=210通り // (別解)7C4×(4-1)!= 210通り //
〔例5〕先生2人と生徒6人が円形のテーブルに着席する:
①2人の先生が隣り合う:
☞ (ooxxxxxx)より、2×(7-1)!=1440通り//
②2人の先生が向かい合う:
☞先生2人の並び方は、2人の円順列と考えると
(2-1)!=1となるから、(oxxxoxxx)より、1×6P6=720通り//
〔例6〕男子4人と女子4人が手をつないで輪を作る:
①女子4人が続いて並ぶ: ☞ (ooooxxxx)より、4P4×(5-1)!
②男女が交互に並ぶ: ☞ (oxoxoxox)より、(4-1)!×4P4
〔例7〕5人の男性と5人の女性が円卓の周りに座るとき、男女が互い違いに座る座り方:
☞男子の座り方は(5-1)! 男性と男性の間に座る女性は5! よって(5-1)!×5! =2880 //
(女子の並び方は、男子の間に女子が入ると考えるから円順列(5-1)!ではなくて、5!となる)
〔例8〕3組の親子A, aとB, bとC, cの6人が円周上に並ぶとき、
3組とも親と子が隣り合う並び方:
☞親子を1組とみて(3-1)!×23[親と子の入れ替え]=16通り//
〔例9〕A, B, C, D, E, Fの6人が円形のテーブルに向かって座るとき、AとBは隣り合うが、
CとDは隣り合わないような並び方:
☞AとBが隣り合う場合の数{(AB), C, D, E, F }から、AとBおよびCとDが隣り合う場合の数
{(AB), (CD), E, F}を引くと、{2!×(5-1)!}-{2!×2!×(4-1)!}=48-24=24通り//
〔例10〕正六角形のテーブルの周りに6個の椅子を並べる。このテーブルに向かって座るとき、
①5人が座る場合: ☞空いている椅子を固定すると5つの椅子に5人が座るから、
5!=120通り// または(6-1)!=120通り//
②6人が座り、しかも特定の2人が隣り合う場合:
☞特定の2人を1人と考えると5人の円順列になるので、(5-1)!
それぞれに対して、特定の2人の座り方が2通りあるので (5-1)!×2=48通り//
または、特定の2人を固定して、2×4P4=48通り//
〔例11〕両親と4人の子供(息子2人、娘2人)が手をつないで輪を作るとき、
①両親が隣り合う並び方:
☞両親を1人とみると5人の円順列になるから(5-1)!
両親の並び方が2通りあるから 2×(5-1)!=48通り//
②両親が向き合う場合:
☞両親を向かい合うように固定すると、子供4人が4つの場所に入る。4P4=24通り//
③男性と女性が交互に並ぶ場合: 男性3人を円形に並べると(3-1)!
☞女性が男性の間に3人は入るから3! よって(3-1)!×3!=12通り//
〔例12〕両親と子ども6人の合計8人が円卓に向かって座る。
(1)父母が隣り合う場合: ☞父母を基準にすると、
残りの子ども6人の座り方は順列同じになるから、2!×6!=2×720=1440通り//
(2)父母の間に子どもが1人入る場合:
☞両親とその間に1人の子どもが入る3人(親子親)を基準にすると2!×6
残りの5人の座り方は5! よって(2!×6)×5!=12×120=1440通り//
〔例13〕赤玉5個、白玉3、黄玉2個、青玉1個を円形に並べる:
☞青玉を固定すると、青玉以外の10個を一列に並べることと同じになるので
(10!)/(5!3!2!)=2520通り //
〔例14〕a, a, a, a, b, b, cの7文字を円状に並べる:
☞cを固定すると、残りの順列は6!/(4!2!)=//
〔例15〕男子3人、女子3人の合計6人が円形に並ぶ。
(1)男子3人がすべて隣り合う並び方:
☞男子3人を固定すると3! 女子の並び方は3! よって3!×3!=36通り//
(2)男女が交互に並ぶ並び方: ☞男子3人が1つおきに並ぶ場合は、(3-1)!
女子3人の並び方は3! よって求める場合の数は(3-1)!×3!=12通り//
(3)男子の向かいは女子となるような並び方:
①女子3人が続いて並ぶ:
☞ (oooxxx)より、(4-1)!×3P3=36// (oooを1つと見る)
②男女が交互に並ぶ:
☞ (oxoxox)より、(3-1)!×3P3=12(oの並び方)×(xの並び方より)
したがって求める並び方は36+12=48通り//
〔例16〕男女1人ずつの代表者を含む男女4人ずつ計8人の生徒が、円卓を囲んで座る。
ただし、代表者2人は隣り合った席に座ることにする。
①全部で何通り: ☞代表者で2通りが決まると、残りの6人は6!
よって2×6!=1440通り// (n-1)!ではないので注意。
②男女が交互に座る方法:
☞代表者で2通りが決まると、残りの男子が3!、女子が3! よって2×3!×3!=72通り//
〔例17〕両親と息子2人と娘2人が手をつないで輪をつくる。
①6人の並び方: ☞ (6-1)!=5!=120通り//
②両親が正面に向き合う並び方:
☞両親の並び方は2人の円順列と考えられるので(2-1)!=1通り。両親の位置が決まると
4人の子供は横1列に並ぶ順列と同じだから4P4=4! したがって1×4!=24通り//
③男女が交互に並ぶ並び方
☞男性3人の並び方は3人の円順列だから、(3-1)!
残りの女性は男性の間に入るが、これは横1列に並ぶ順列の同じだから3P3。
したがって(3-1)!×3P3=12通り//
〔例18〕議長、書記各1名、委員6名の計8人が円形のテーブルに着席する。
①議長、書記が真正面に向かい合う:
☞議長の位置を固定すると、書記はその真正面に向かい合う席になる。
よって求める並び方は、委員6人の順列の総数になるので6!=720通り//
②議長、書記が隣り合わない:
☞すべての並び方から、議長、書記が隣り合う並び方を引くと、
(8-1)!-2×6!=7×6!-2×6!=5×6!=3600通り//
〔別解〕議長の位置を固定すると、書記は議長の両隣り以外に着席するから、
その方法は5通り。委員6人は残りの席に着席すればよいから、
求める並び方の総数は、5×6!=3600通り//
〔例19〕6人の中から選ばれた4人が円形状に並ぶ:
☞6人から4人を選んで1列に並べる方法は、6P4通り。4人を円形に並べると、
回転して同じ並び方になる場合がそれぞれ4通りずつあるので、
並べ方の総数は6P4/4=90通り//
〔例20〕5色を使って、真ん中とその同心円状を4つに区切った部分
を塗り分ける方法:☞中央に5色のうちの1色、残りの4色を
円順列にするので、5×(4-1)!=30通り //(塗り分けにあり)
〔例21〕A, B, C, D, a, b, cと書かれた玉が1個ずつある。
(1)これらの玉を円形に並べる方法は何通りあるか:
☞異なる7個の円順列であるから、(7-1)!=6!=720通り//
(2)すべての小文字が隣り合うように円形に並べる方法は何通りあるか:
☞a, b, cを1つの玉とすると5個の円順列になるので(5-1)!=4!
a, b, cの並び方は3! よって4!×3!=144通り//
(3)これらの玉にひもを通して輪を作る方法は何通りあるか:
☞7個の円順列で裏返しと同じものができるので(7-1)!/2=360通り//
≪珠数順列+・じゅず順列≫ (n-1)!/2 or (円順列の個数-対称な円順列の個数)÷2+対称な円順列の個数
〔例1〕異なる色の5個の玉をつないで首輪(ブレスレット)を作るとき、異なる首輪は
{(5-1)!/2}種類できる
ことを説明する: ☞異なる色の5個の玉を机の上に円形に並べるとき、
その並べ方は(5-1)通りある。首輪を作る場合、裏返して同じになるものが2つずつできる。
よって異なる首輪は{(5-1)!/2}種類できる//
〔例2〕互いに色の異なる7個の玉を糸でつないで首輪(ブレスレット)にする方法:
(7-1)!÷2=360通り//
〔例3〕〔難〕白玉1個、赤玉4個、青玉6個で環状の首飾りを作る場合:
①すべての作り方:(rrrrwbbbbbb) 10!÷(4!6!)=210,
線対称になるものは(xxxxxwxxxxx)のときだから5C2=10 よって(210+10)÷2=110通り または
(210-10)÷2+10=110通り
②どの2個の赤玉も隣り合わないとき:☞ (wbabababababab) 7C4=35,
線対称になるものは(xxxwxxx) のときだから3C2=3 よって(35+3)÷2=19通り
(7)n個の異なるものからr個選んで並べる円順列(nPrの円順列)nPr÷r
〔例1〕7人の中から4人を選んで円形に並ぶ方法: 注意
7人から4人を選ぶ方法は7P4。仮にa, b, c, dが選ばれたことにすると(abcd), (bcda),
(cdab), (dabc)のように同じものが4通りできる。
したがって、求める順列は7P4/4=(7・6・5・4)/4=210通り//
別解 7C4×(4-1)!=7C3×(4-1)!=(7・6・5)/( 3・2・1)・3・2・1=210通り//
〔例2〕色の異なる8個の玉がある。6個選んで円形に並べる方法:
8個の異なる玉から6個を選ぶ方法は8P6。これらを円形に並べると同じ順列になるものが、
1つの円順列について6通りずつ含まれるので、求める順列は8P6/6=3360通り//
別解 8C6×(6-1)!=8C2×(6-1)!=(8・7)/(2・1)・5・4・3・2・1=3360通り//
〔例3〕8人から選ばれた5人が円形状に並ぶ方法: 8P5÷5
〔例4〕正四角錐台全体に色を塗る場合: ①6色のとき:6P2(上底と下底)×(4-1)!
②7色のとき:7C2×5P4÷4(nPrの円順列)
(6)重複順列+(同じものを繰り返し用いることを許して並べたもの)
nΠr=nr (n人を2つの部屋に入れる) Π(πの大文字)
(cf)重複組合せと区別:n個の異なるものから同じものを繰り返し用いることを許してr個のものを選ぶ選び方。
nHr=n+r-1Cr 例えば、①3個の文字a,b,cから重複を許して4個取り出す組み合わせの総数:3種類のものから4個取り出すから、
3H4=3+4-1C4=6C2=15//②10個のみかんを4人の子供に分ける方法。1個ももらえない子供がいてもよい。
4H10=4+10-1C10=13C10=13C3=286//
〔例〕4人が1回じゃんけんをするとき、出し方は何通りあるか:(確率は後述)
☞34=81通り//
(cf) 8人を4人、4人に分けるときはC:8C4×4C4÷2
〔例〕3群の群分け:3n-3(2n-2)-3=3n-3・2n+3通り//
6人をA, B, Cの3つの部屋に入れる。ただし空き部屋があってはならないことにする。:
(1)空き部屋があってもよい場合の6人の入り方は、36=729
(2)空き部屋が2つのときは、A, B, Cのうちの(A, B), (B, C), (C, A)が空き部屋になる3通り。
(3)空き部屋が1つのときは、(AB☓), (☓BC), (A☓C)の場合だから、(26-2)×3=186。
したがって6人をA, B, Cの3つの部屋に入れる場合の数は
36-(26-2)×3-3=729-(3+186)=540通り//
☞次の文字列の問題と区別:
(1)3種の文字a, b, cを繰り返し用いてn個の文字からなる列を作るとき
a, b, cがすべて含まれている列は何通り:
(i) 2種類の文字a, bを繰り返して用いてn個の文字からなる列を作ると、その総数は2n通り。
このうち1種の文字だけを用いるものは(a, a), (b, b)の2通り。
したがって、a, bの両方が含まれている列は(2n-2)通り。
(ii) 3種の文字をa, b, c繰り返し用いてn個の文字からなる列を作るとその総数は3n個。
このうち2種の文字だけを用いるものは、3C2(2n-2)= 3(2n-2)通り。
(iii) 1種の文字だけを用いるものは、3通り。
(iv) (i)~(iii)より3種の文字a, b, cがすべて含まれている列は、
3n-3(2n-2)-3=3n-3・2n+3通り//
〔例1〕10人をAまたはBの2つの部屋に入れる。
ただし、全員を1つの部屋に入れてもよい。(=空き部屋があってもよい): 210=1024通り
〔例2〕10人を2つのグループA, Bの2つに分ける方法:(空き部屋不可)
210-2(AかBが空き部屋になる)=1022通り
〔例3〕10人を2つのグループに分ける方法:(グループの区別がない)(210-2)÷2=511通り//
(x人を2つのグループに分ける場合は、(1/2)(2x-2)で求められる。)
〔例4〕7人を2部屋に入れる:
①7人をA, Bの2部屋に入れる場合:
(a)空き部屋可: 27=128通り(a,b,c,d,e,f,gのaはA,Bのどちらかに入る)
(b)空き部屋不可: 27-2(同じ部屋に全員が入る場合が2通りある)
②7人を区別しない2つの部屋に入れる。それぞれの部屋には少なくとも1人は入れるものとする:
(27-2)÷2=63 (27から、Aの部屋が0人、Bの部屋が0人になる2通りを引く。さらにA,Bの区別をなくたすめに2で割る)
〔例5〕6人をA,Bの2つの部屋に入れる:
①全員を1つの部屋に入れてもよいとき:
6人がそれぞれA,Bのどちらかを選べばよいから、26=64通り//
②6人を2つに分ける場合:(26-2)/2=31通り// (-2はA= 0, B= 0となる場合を引いている)
〔別解〕(1, 5)のとき、6C1×5C5= 6 (2,3)のとき、 6C2×4C4= 15
(3, 3)のとき、(6C3×3C3)/2!= 10 よって6+15+10=31通り //
〔例6-1〕2つの箱に異なる8個の玉を入れる。(ただし、箱には少なくとも1個の玉を入れる)
①箱に区別がある場合: 28-2=254通り
②箱に区別がない場合: (28-2)÷2=127通り
〔例6-2〕A, B, Cの3種類のお菓子がたくさんある。1つの箱に3個詰めると、何通りの
詰め方があるか。ただし、同じお菓子をいくつ詰めてもよいものとし、並べ方は区別しない。
①(ABC)のように同じものがない場合、1通り ②(AAC)のように同じものが2個の場合、3C2×2
=6通り ③(AAA)のように同じものが3個の場合、3通り。よって1+6+3=10通り//
〔例7〕部分集合の個数:{1, 2, 3, 4, 5, 6}の部分集合の個数:
{1, X, 3, 4, X, X}={1, 3, 4}, {X, X,X, X, X, X}=φなど26個//
〔例8〕本棚に異なる本が7冊ある。
その中から少なくとも1冊以上何冊でも好きなだけ本を取り出すことにする。その取り出し方:
それぞれの本について、取り出すか、取り出さないかを決めると、7冊の本の取り出し方が1つ決まる。この中には1冊も取り出さない場合が含まれている。
よって、求める取り出し方の総数は27-1=128通り //
〔例9〕9個の要素をもつA={a1, a2, …, a9}の部分集合のうち、{a1, a9}を含む集合の個数:
n(A)の部分集合の個数は2n個だから、
{a1, a9}以外の7個のanの部分集合は27=128個
〔例10-1〕2種類の記号○☓(または・と-)を並べて記号を作る:
①並べる個数が1個以上4個以下のとき: 2+4+8+16=30通り
②100個以上作るとき、最小限何個並べなければならないか:
2+22+…+ 2n≧100, n=5のとき30+25=62,
n=6のとき62+26=62+24=128よって6個
〔例10-2〕2種類の文字YとNを重複を許していくつか並べて文字列を作る。
①並べる文字の個数が2個以上5個以下の場合、全部で何種類の文字列ができるか:
並べる文字の個数が2個のときできる文字列の個数は22。同様にして2個の場合から
5個の場合までの個数を足すと22+23+24+25=4+8+16+32=60種類//
②200種類以上の文字列を作るにはYとNを少なくともいくつまで並べる必要があるか:
並べる文字の個数を1個以上n個以下であるとする。このときできる文字列の総数は
21+22+32+….+2n となる。n=6のとき総数は126個。 n=7のとき総数は
254個になるので200種類の文字列を作るためには7個並べる必要がある。//
〔例11〕A, B, Cの3つの部屋とn人について
①n人をA, B, Cの3つの部屋に入れる場合(空き部屋があってもよい): 3n通り
②n人をA, B, Cの3つの部屋のうちの2つに入れる場合:
A, Bの2つの部屋に入れることにすると、Aだけ、Bだけに入れる2通りの場合を
除くので2n-2通り 同様にしてB, C の2つの部屋に入れる場合とC, Aの2つの部屋に入れる場合もそれぞれ2n-2通り よって全部で3(2n-2)通り //
③n人を3つの組に分ける方法: ①-(②+全員が1つの部屋に入る場合の3通り)より
3n-{3(2n-2)+3}=3n-3・2n+3通り A, B, Cの区別をなくすため3!で割ると
(3n-3・2n+3)/3!= (3n-3・2n+3)/6通り //
〔例12-1〕A, B, Cの3つの部屋に4人が入る方法(空き部屋可): 34=81通り//
〔例12-2〕A, B, Cの3つの部屋に4人が入る方法(空き部屋不可):
(1)空き部屋が2つあるとき: 4人全員がAかBかCに入るから、3通り
(2)空き部屋が1つのとき: 入る2部屋の選び方は、(A, B), (B, C), (C, A)の3通り。
それぞれに対して2つの部屋に入る4人の入り方は、24通りあるが、
この中には一方の部屋だけに4人とも入るものが2通り含まれているから、
(24-2)×3=42通り。 したがって(1)(2)より求める入り方は81-(3+42)=36通り//
〔例13〕9個の自習室が1号室から9号室まで一列に並んでいる。
3人の生徒がこれらの自習室を利用するとき
①1つの自習室を1人ずつ利用するとき、入り方は全部で何通りか:
部屋の選び方は9C3 1つの部屋に誰が入るかで3P3 よって9C3×3P3=504通り//
②1つの自習室を3人または2人同時に利用してもよいとき、入り方は全部で何通りか:
(i) 1部屋に1人入るときは(1)より504通り
(ii) 1部屋が1人と2人のときは 2部屋を選ぶには9C2
2人部屋に入る生徒を選ぶには3C2
2つの部屋のどちらに2人の生徒が入るかで2通り
したがって9C2×3C2×2= 216通り
(iii) 3人が1つの部屋を利用する場合は、どの部屋を使うかを決めるために9C1 = 9
(i), (ii), (iii)より504+216+9=729通り//
③1つの自習室を1人ずつ利用し、かつ、生徒が利用している自習室どうしが
隣り合わないような入り方は全部で何通りか:
全体から隣り合う場合を引くことにする。
(i)3部屋が隣接する場合、(1,2,3) (2,3,4) (3,4,5) …(7,8,9)の7通りあり、
その3部屋に誰が入るかで 3P3
(ii)2部屋が隣接し、もう1部屋が離れている場合は、両端の(1,2) (8,9)の2部屋に対してもう1つの部屋は(1,2,4) (1,2,5) (1,2,6) (1,2,7) (1,2,8) (1,2,9) の6通りある。 また、両端以外の2つの部屋に対して、もう1つの部屋は(2,3,5) (2,3,6) (2,3,7) (2,3,8) (2,3,9)のように5×6=30部屋ある。
つまり2部屋が隣接し、もう1部屋が離れている場合は(12+30)×3P3通りある。
したがって、(i), (ii)より求める数は504-(7+24)×3P3=210通り// (日大統一テストH18)
〔例14〕7個の異なる色の玉を1から3までの番号を書いた箱に入れる。どの箱も空でないように入れる方法:
すべての入れ方は37=2187 この中には空箱が含まれているから、
(1)空箱が2つのとき:入れる箱は1, 2, 3のどれか1つを選び、
7個全部を入れるので、3通りある。
(2)空箱が1つのとき: 入れる箱の選び方は(1, 2), (2, 3), (3, 1)の3通りあり、
それぞれに対して7個の玉を2箱に入れる方法は27通りある。この中には選んだ箱の一方だけに7個すべてを入れるものが2通り含まれているから、
求める場合の数は、(27-2)×3=378
したがって(1)(2)より求める入れ方は、2187-(3+378)=1806通り//
〔例15〕3人乗りのボートが2そうある。4人がこれに分乗する方法は次の場合何通りか。:
①人もボートも区別しないで、人数の分け方を考える。:
4人を2つの自然数に分ける方法と同じで、(3人, 1人)(2人, 2人)の2通り。//
②人は区別しないが、ボートはA, Bと区別する。:
2そうのボートA, Bに4人を乗せるときは
(A, B)= (3人, 1人)(2人, 2人) (1人, 3人) の3通り。//
③人もボートも区別するが、座席は問題にしない。:
2そうのボートA, Bにa, b, c, dの4人を乗せるときは、Aに乗せる人を決めると
Bに乗せる人は必然的に決まるから、
Aに乗せる人数を3人, 2人, 1人の場合に分けて
考えると、4C3+4C2+4C1=4+6+4=14通り//
④どの人が、どのボートのどの席に座るかまで区別する。:
Aのボートの座席を①②③、Bのボートの座席を④⑤⑥とする。4人が①から⑥の6枚の番号
札のくじを引き、引いた番号の座席に着くことにすると6P4=360通り//
〔例16〕2つの部屋A, Bにはそれぞれ4脚の椅子が用意してある。
6人が2つの部屋に分けて入る方法:
(1)人も部屋も区別しないとき:
2つの部屋に入る人数の分かれ方は、(5, 1), (4, 2), (3, 3)の3通り//
(2)人は区別しないが、部屋は区別するとき:
2つの部屋には次の人数の場合が考えられる。
(A, B)=(5, 1), (4, 2), (3, 3), (2, 4), (1, 5) したがって5通り//
(3)人も部屋も区別するとき:6人にはA, Bの2通りの選び方がある。
この中にはすべての人が同じ部屋に入る場合が2通り含まれているから、
求める場合の数は26-2=62通り//
〔別解〕①(A, B)=(5, 1)のときAに入る5人の選び方は6C5=6C1=6通り
②(A, B)=(4, 2)のときAに入る4人の選び方は6C4=6C2=15通り
③(A, B)=(3, 3)のときAに入る3人の選び方は6C3=20通り
④(A, B)=(2, 4)のときAに入る2人の選び方は6C2=15通り
⑤(A, B)=(1, 5)のときAに入る1人の選び方は6C1=6通り よって求める場合の数は
6+15+20+15+6=62通り//
(4)必ず椅子に座れることにする。人も部屋も区別し、どの人がどの椅子にかも区別するとき:
椅子は全部で8脚あるので1から8までの番号をつけて
その番号が書かれた札を用意する。
6人にこれらの札を1枚ずつ渡し、渡された札の番号の座席に着くと考える。
6人に対する札の渡し方の総数は8P6=20160通り//
完全順列+(番号つきのボールと番号つきの箱)
1からnまでの自然数を1列に並べた順列のうち、k番目(k=1, 2, 3, …, n)の数
がkでないものを完全順列という。
〔例1〕1から4までの番号のついた箱とボールがある。4つの箱にそれぞれ1個のボールを入れる場合:
①1番の箱に1番のボールがはいるとき:2, 3, 4の順に並んだ箱に対する、ボールの番号の
順列だから、3P3=6通り
②箱の番号とボールの番号がすべて異なるとき:
(2143)(2341)(2413)/(3142)(3412)(3421)/(4123)(4312)(4321)の9通り
〔参考〕異なるn個のものの完全順列の総数をC(n)と表すと次の関係が成り立つ。
C(n+2)=(n+1){C(n+1)+C(n)}① 2つの自然数1, 2の順列のうち、完全順列になるものは21の1通り。
よってC(2)=1 3つの自然数1, 2, 3の順列のうち完全順列になるものは321, 312の2通り。
よってC(3)=2 ①においてn=2とするとC(4)=(2+1){C(3)+C(2)}=3(2+1)=9となる。
(上の例1と一致する)